葬儀にまつわるコラム
初七日のお布施はいくら包めばいい?金額相場から渡し方のマナーについて解説
2022.10.04
目次
初七日ではお布施をいくら渡せばよいのかと悩まれる方が多くいらっしゃいます。そもそも初七日法要は亡くなった日から数えて7日目にする1番最初の法要のことをさしますが、葬儀とはどのように違うのか、なかなかイメージが付きにくいかもしれません。
そうした場合は、あらかじめ初七日法要の詳しい意味やお布施の金額相場、お布施を渡す際のマナーについて知っておくと安心です。
お布施の金額については、お寺によって「お気持ちで」と言われてしまうこともあります。また、僧侶が来られたものの、いざどのタイミングで渡すべきか判断がつかない方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は御車代や御膳料など、お布施以外に掛かる費用も含めてそれぞれ詳しく解説をいたしますので、ぜひ参考にしてください。
初七日法要とは?
初七日法要とは、故人が亡くなってから1番初めに行われる法要です。地域によって異なる場合もありますが、通常亡くなった日を1日目に数えて、7日目におこなうため、仮に「1月1日」の逝去の場合は6日後の「1月7日」が初七日の法要をおこなう日となります。
この初七日法要をおこなう意味としては、仏教の考え方と密接に関わっています。浄土真宗を除いた仏教の各宗派では、亡くなった後の四十九日目を迎える際に来世の行き先が決まるとされており、それまでは七日ごとに生前のおこないを基にした審判が繰り返されます。
その中でも、初七日を迎えるタイミングでちょうど故人が三途の川のほとりへと到着するものと考えられており、無事に川を渡れるかどうかの大事な節目とされているのです。
また、本来であれば初七日の後にも二七日(ふたなのか)、三七日(みなのか)…というように毎週七日ごとに追善供養を執り行うことで、故人が来世でも平穏を迎えられることを祈り、僧侶の力を借りて仏様の加護を受けられるようお願いします。
ですが、近年では各法要ごとに親族全員が集まることが難しくなってきているため、最初の初七日を特に重要な法要として執り行うことが習慣化するようになりました。さらに最近では葬儀自体の簡略化も進み、初七日法要についても葬儀の日にあわせて一緒に執り行うことが一般的になってきています。
初七日のお布施を渡す際の金額相場について
初七日のお勤めは法要にあたるため、お布施の目安としては5〜7万円が相場となっていますが、特に明確な決まりはありません。お布施に関する考え方についてはお寺によって様々なので、事前に住職と相談して「一般的にはどの程度お包みしたらよいでしょうか?」とお伺いをしておくとよいでしょう。
中には直接的に金額をお伺いすることが失礼にあたるのでは、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。初七日を終えた後も四十九日法要や一周忌といった法要を通じての付き合いが続いていくため、むしろハッキリと金額が分かっていたほうがお互いにとっても安心です。
お布施を渡す適切なタイミングは?
葬儀と一緒の日に初七日を執り行う場合
葬儀の日にご出仕いただく際は、開式の前に控室でご挨拶をする時間があるため、そのタイミングで「本日はよろしくお願いいたします。」と一言添えた上でお渡しされることがほとんどです。また当日は式場内にいる葬儀社のスタッフが案内をしてくれますので、喪主様を含めた家族の代表者がご挨拶に伺うようにしましょう。
自宅やお寺で初七日を執り行う場合
日にちや場所を改めて初七日をお勤めいただく場合は、お渡しするタイミングに困る方もいらっしゃいます。ですが、特に決まりはありませんのでその時々の状況に応じたご対応をされるとよいでしょう。 法要が始まる前に時間があれば、葬儀時と同じく最初のタイミングで渡すか、もしくはお勤めが終わった後に「本日はありがとうございました。」とお礼の一言を添えてお渡しすれば問題ありません。
初七日のお布施以外に準備するもの
御車代
一昔前は送迎用のハイヤーを手配することもありましたが、僧侶がご自身の車で来られることも増えてきたため、最近ではそのための御車代として一定の金額をお渡しすることが多いです。その際は自宅や斎場までの距離にもよりますが、5000円〜1万円程度を目安にご準備をされるとよいでしょう。なお、お布施とは別の白封筒を用意して「御車代」という表書きにしたものでお包みします。
御膳料
お勤めを頂いた後の精進落としや会食の場に同席をされる場合には、参列者と同じお膳を召し上がって頂きます。ですが、最近では会食の席自体を設けない葬儀や法要が増えてきており、お持ち帰り用のお弁当を手配されるようなケースもあります。また、そもそも会食の場があったとしても同席をしないという考えをお持ちの僧侶もいらっしゃいます。その際には、御車代と同様に専用の封筒を用意した上で、「御膳料」として5000円〜1万円程度を目安にお渡しするようにしましょう。
まとめ
初七日法要は亡くなった日から数えて7日目にする1番最初の法要で、故人が三途の川を無事に渡れるかどうかが決まる大切な法要でもあります。そのため、亡くなった故人のためにしっかりとお経をあげてもらい、適切なご供養をすることが望ましいです。
法要のお布施に関しては5〜7万円程度が大体の金額相場となっていますが、明確な決まりは特にありません。初七日法要は葬儀と同じ日にお勤めをされる場合も多いため、不安に思われる方は僧侶へ直接お伺いをしてみてもよいでしょう。
お布施を渡すタイミングとしてはお経が始まる前か、終わった後で一言お礼の言葉を添えてお渡しするのが通例です。意識しないと見落としがちな初七日法要ですが、この機会にお布施の内容も含めてしっかりと理解して備えておけば、いざという時も安心です。
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