葬儀にまつわるコラム
家族葬へ参列した際にお香典はいつ渡すのが正しい?
2021.12.07
目次
「家族葬でお香典はいつ渡せばよいのだろう…」と不安に思う方は多くいらっしゃいます。また、式の当日に用事ができてやむ無く参列できなくなってしまったり、葬儀が終わってから突然の訃報を聞きつけて、ご自宅へ駆けつけるような場合もあります。そういった状況でも、遺族に対して失礼のないようにお香典を渡したいものです。
実際のところ家族葬であっても、一般葬の時と同様にお香典は受付でお渡しをして差し支えありません。ですが、家族葬では故人や遺族の意志によって香典辞退をされているケースがあり、受付を設けていない可能性もあります。今回はそうした場合にどのような対応をすればよいのか、という点についても詳細に解説します。
家族葬でお香典を渡すタイミング
通夜と告別式のどちらで渡すのが正しい?
家族葬の場合は、参列をされる方も故人や遺族との関係が深く、お通夜と告別式の両日とも出席されることが多いです。そのため、お香典をどちらで渡したらよいか迷われる方もいらっしゃいます。このような場合、基本的にお通夜と告別式のどちらでお渡ししても問題ありません。一般的に家族葬ではお通夜へ参列した際にお香典を渡すことが多いです。
ただし、地域によっては通夜見舞いといってお香典とは別で現金をお包みされる場合もあります。その際は告別式にお香典を持参するようになるため注意しましょう。もしもご親戚や友人に詳しい方がいらっしゃれば、事前にそういった点の確認をしておくと安心です。
両日とも参列ができない場合
お通夜と告別式の両日ともにどうしても参列ができず、遺族へお香典を渡せない場合は代理の方にお願いするか、郵送でお渡しする方法があります。
代理の方にお願いをする際は、誰からのお香典なのかを喪主やご遺族に分かるように、香典袋に必ず名前や住所、差し支えなければ電話番号なども記入しておくとよいでしょう。郵送でお香典を渡す場合、お金が入っている以上は普通郵便等で送ることができないため、現金書留を使用します。
送り先はご自宅か葬儀場のいずれかで問題ありませんが、式の当日になってしまうと遺族が家を空けてしまっている可能性もあるため、その際は葬儀場へ届くように指定しておくとよいでしょう。
葬儀終了後にお渡しする場合
家族葬が終わった後で訃報を聞きつけて、ご自身で直接お香典を渡したいと考える方もいらっしゃいます。その場合、葬儀後は遺族も手続きや挨拶回りで忙しくされていることもあるため、事前に必ずご都合を伺った上で自宅へ訪問するようにしましょう。訪問する際は喪服の着用までは必要ありませんが、カジュアルな服装は避けて落ち着いた平服でお伺いするのがマナーです。
お香典の渡し方
家族葬でお香典を渡す流れ
①名前や連絡先等の記帳
受付へ進む前にまずは名前や連絡先等の記帳を案内されます。ほとんどの葬儀場では受付前に記帳をするための台が設けられており、最近はカード式のタイプの芳名カードにお一人ずつ記帳してもらう形式が一般的です。
②受付にお香典を提出
記帳したカードと一緒にお香典を受付の方にお渡しします。もし代理でお香典を預かっている場合には、そちらも忘れずに提出しましょう。顔見知りの遺族や親戚の方が受付に立っていた際は「この度はご愁傷さまでした」とお悔やみの言葉を添えるとより丁寧です。ただし、親族以外の方が受付をされていることもありますので、その場合は黙礼で済ませてしまっても問題ありません。
受付がない時はどうする?
家族葬では参列人数も限られているため、受付をする場所を設けていない場合もあります。その際は喪主へ挨拶をしたタイミングか、式が終わって帰るタイミングに合わせてお渡しをするようにしましょう。
家族葬はお香典を辞退されていることもある
参列者になるべく負担を掛けたくないといった遺族の意向から、家族葬ではお香典を辞退されている場合があります。そうした事情について訃報や案内状での事前案内がなく、式場に到着してから初めて知ることもあるでしょう。
そのため、事前に分からない場合は念の為お香典を持参しておくと安心です。ただし、香典辞退としているにも関わらず、気持ちだからといって無理にお香典を渡すことは避けましょう。遺族としてもお返しの準備などを考えなくてはならず、かえって負担になってしまう可能性があります。
家族葬でお香典の代わりに渡せるもの
供物や供花
供物として持参されるもので多いのは、お菓子や缶詰、果物などがあげられます。また、故人が好きだった食べ物や飲み物があれば、祭壇上にお供えすることができますので、そちらを持参しても構いません。供花は祭壇脇に飾るものもありますが、近くのお花屋さんなどで販売されているような小さなアレンジメントを直接お持ちしてもよいでしょう。
ただし、香典辞退と同様に、供物や供花の辞退をされている場合もありますので、その際は持参するのを避ける必要があります。
弔電
お悔やみの気持ちを伝える電報として、現在でも弔電はよく利用をされています。電報会社に電話かインターネットを通じて依頼することで、すぐに式場へ届けてくれて形にも残るため、特に参列ができない方などは使用を検討してみてもよいでしょう。
まとめ
家族葬でお香典を渡すタイミングについては、通夜と告別式のどちらでも問題ありません。また、直接受付で渡す以外にも、代理人が参列する、お香典を現金書留で郵送する、後日自宅へ伺って渡すなど、様々な方法があります。ただし、家族葬では香典辞退としているケースもあり、その際はたとえお香典を持参していたとしても、無理に遺族へ渡すようなことは避けるようにしましょう。
なぜなら、受け取った側としてはお返しなども考えなくてはならず、かえって遺族の負担になってしまう可能性があるからです。
もしお香典を渡せなくとも、供物や供花、弔電などは快く受け取ってくれる可能性があります。いずれも故人に対する弔意を伝えるには十分なものとなっているため、遺族としても快く受け取ってくれるでしょう。
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