葬儀にまつわるコラム
家族葬とはどんなお葬式?注意する点は?
2021.03.10
家族葬とは?
家族葬とは明確な定義はありませんが、一般的に故人の家族や近親者を中心とした小規模なお葬式の形式のことをさします。家族葬の割合は全体の4割以上も占めるとされ、特に最近ではコロナ禍という状況もあり、これまで以上に家族葬の割合や件数が増えてきている傾向にあるといえるでしょう。
とはいえ、家族葬もそれぞれの家庭状況や付き合いによって、人数が10人以下になることもあれば、50人ほどの規模になることもあります。また出席者が必ずしも親族だけに限定されるわけではなく、故人と特に親しかった友人やお世話になった方なども参列される場合もあります。
つまり、家族葬とは単なる小規模なお葬式の形式ではなく、家族があらかじめ参列者の人数を決めることができるお葬式のかたちといえるでしょう。
一般葬や一日葬と家族葬の違い
(一般葬)
一般葬は親族や友人関係だけでなく、会社の人や近所の人、町会関係にいたるまで広くお声をかけるため、お葬式全体の規模が大きくなる傾向にあります。人数にすると50人以上の参列が見込まれる場合は概ね、一般葬に分類されるといえるでしょう。あらかじめ、参列者の人数の予測が難しいため、料理や返礼品なども余裕を持った支度をしなくてはなりません。そのため、プラン決めや斎場選びなどは事前にじっくりと打ち合わせをする必要があるでしょう。
⇒家族葬は人数が事前に決まっているため、プラン決めや斎場選びがスムーズです。
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(一日葬)
通夜・告別式と2日間かけて執り行われるお葬式を、1日のうちに済ませる形式のことをさします。参列者の都合が合わせやすかったり、葬儀費用が安く済むなどのメリットはありますが、故人とお別れをする時間そのものも1日だけと短くなってしまうため、決める際は慎重な検討が必要です。
⇒結果的に親族を中心とした一日葬となることも多く、一日葬を家族葬で執り行うというケースはよく見られます。
家族葬は葬儀費用が安くなる?
参列者が多い式になればなるほど、用意する料理や返礼品の数量が増えるため、全体の葬儀費用は高額になります。またお葬式をおこなう斎場も広いところを選ぶ必要も出てくるでしょう。そのため、一般葬ではなく家族葬にすれば、そうした諸費用を抑えることが可能です。
しかし一方で、参列者が少なくなることによって頂けるお香典の金額も減ってしまうため、その分の負担は大きくなります。また、参列人数が減ったとしても、火葬料や祭壇の飾り付け・車両関係などの固定費用などは掛かってきます。
よくインターネット上の広告などでは、極端に費用が安くなることを謳っているものを見かけますが、そうした費用を含んでいないことがほとんどで、最終的なトータルの費用で考えた場合には、それほど大きな差が出ないことも十分にありえます。必ずしも大幅に葬儀費用が安くなるわけではないという点は、理解をしておく必要があるといえるでしょう。
家族葬でのお葬式の流れ
家族葬だからといって特別な進行をするわけではなく、流れは従来の形式とほとんど同じです。そのため基本的には、ご臨終→お身体のご搬送→お打ち合わせ→お通夜・告別式→ご火葬という流れで進行します。
ただし、家族葬のマナーや形式にについてまだあまり理解をされていない方もいらっしゃるため、事前に連絡する際や葬儀後の連絡などには気を配る必要があります。
家族葬の場合は、香典や供花を辞退するといった取り決めをする場合もあるため、その際は、参列予定の方向けに訃報を知らせる時点で伝えておく必要があります。他にも、参列をされなかった方に向けて事後通知状を送ることもありますが、こちらは葬儀後すぐではなく、四十九日法要に合わせたタイミングで通知するのが一般的です。
葬儀社選びのポイント
家族葬は弔問客への対応に追われることなくゆっくりとしたお別れをすることができ、費用の負担を抑えられるというメリットがあります。一方で、故人の交友関係が広く、最後のお別れを望む方が多かった場合などは、葬儀後に自宅へ絶え間なく弔問客が来てしまうといった状況を招く可能性もあります。
葬儀社を決める際には、安い費用面だけを推すのではなく、こういった細かい点までしっかりと説明できて、家族にとって最適な葬儀の形式を提案してくれるスタッフがいるかどうかが重要です。そのため、葬儀費用の見積もりやプランの選定などをしてもらう「事前相談」を積極的に活用することをおすすめいたします。
あらかじめ不明な点を解消し依頼する葬儀社を決めておくことで、いざという時も落ち着いて対処することができるでしょう。
まとめ
家族葬は、最近になって選ばれる方の割合が特に増えてきている葬儀の形式です。経済的にも心情的にも負担が少ないという面がありつつも、安さだけをウリにしている業者もあるため、葬儀社選びには注意が必要です。後悔しないお葬式にするためにも、事前にメリットとデメリットをしっかりと把握したうえで判断できるようにしましょう。
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